覚悟の本当の意味を考えさせられる1冊~君はこれからどう生きる?~
目次
覚悟の磨き方~超訳吉田松陰 編訳池田貴将〜
出会い
知り合いの会社に行った際に、待ち時間にたまたま手にとって読んだこと。
あらすじ
外国の文明を学ぼうと、死罪を覚悟で黒船に乗り込もうとした。 幽閉の処分となると、小さな塾を開いて、高杉晋作や伊藤博文など、後の大臣や大学創設者になる面々を育てた。 誰よりも遠くを見据えながら、幕末を熱く駆け抜けた天才思想家・吉田松陰。
彼の「心」「志」「士」「友」「知」「死」日本史上、最も熱くてリアルな人生哲学が世代を超えて心に響く、強くてやさしい言葉でよみがえる。
感想
明治維新の精神的指導者であり、松下村塾で多くの若者に思想的な影響を与え、今でも名前の知らない人はいない吉田松陰。30歳という若さで亡くなってしまったけれど、後に続く私たちに沢山のものを残してくれた。この本を読んで一番最初に感じた吉田松陰からのメッセージは
「この本を読んで、君はこれからどう生きる?」
ということだと思った。
吉田松陰の教育は、「いかに生きるかという志さえ立てることが出来れば、人生そのものが学問に変わり、あとは生徒が勝手に学んでくれる」というもので、一人一人が弟子ではなく友人として扱い、お互いの目標について同じ目線で真剣に語りあい、入塾を希望する少年には、『教える、というようなことはしていませんが、ともに勉強しましょう』と話していたという。この時代でこのような教育をしていたと思うと、鳥肌ものである。
そんな吉田松陰からのメッセージに対する自分の答えを3つ考えたので記す。
みづきはどう生きたいか?
①まずは身近な人から、自分関わったことで少しでも、勇気や元気や笑顔や安心を与えられる存在になりたい!
②自分が発する言葉でちょっとでも周りの人をプラスに(笑顔)にしたい!
③今を全力で生きて、後に続く子供たちに大人って楽しそう、早く大人になりたいと言われる生き方をしたい!
一言でまとめると、
周りの人に自分の行動や言動でちょっとでもプラスになる生き方をする!
ということ。
この本を読んで“どう生きるか”を考えることが出来てよかった。
吉田松陰の思想は今の私たちが学ぶべき、知っておくべきことばかりなので、ぜひ触れてほしい。
因みにこの本と初めて出会ったのは、2020年7月22日㈬。定期的に読んでもうちょっとがんばろっていつも思わせてもらっています♪私が響いた箇所を厳選したので良かったら見てください♪
吉田松陰名言集
①心(Mind)
1,見失ったときに立ち止まる
何か新しいことを始めようと思うなら、その前に「なんのために、そうしようと思っているのか?」はっきり言葉にしておいたほうがいいでしょう。
始めてしまってから「なんのために、これをやっているのか?」あわせて理由を探したところで、負け戦になるだけですよ。
2,甘えを捨てろ
人にまかせきりにしないで、自分に出来ることを見つけて、やってみましょう。
「まわりとうまくいかない」なんてぼやいていないで、仲良くなる努力をしましょう。
なぜって?あなたは今日から大人だからです。
3,好かれようとせずに尽くす
「忠誠を誓う」というのは、簡単なことではなく、ただの上の人のいうことに、同調すればよいという訳ではありません。
つねに気を利かせて、先回りするというのも違います。
そこには、上の人に「好かれたい」「嫌われたくない」という下心が働いているはずだからです。
見返りを求めずただその人のために行動しましょう。
時間はかかるかもしれませんが、それが信頼を得る一番の方法です。
4,非凡にとっての普通
自分はそこらへんの連中とは違う。
そんな風に考えている人こそ、まさに「平凡」だと思います。
平凡か、非凡か、なんてどうでもいいことなんです。
ただ何かを真剣に追いかけてさえいれば、
いつか自然と「非凡な人」になっていることでしょう。
5,なんでもやってみる
できないのではなくて、ただやっていないだけです。
まだやったことがないことを、「怖い」「めんどくさい」「不安だ」という感情は、過去の偏った経験が作り出すただの錯覚です。
実際にやってみれば、意外とうまくいくことの方が多いのです。
②士(Leadership)
1,人をみきわめる
自分の生きる道を知る人は、いつも地道でありながら、その行動には迷いがないものです。
そして自分の言葉で、自分の行動をごまかすことを最低の恥とします。
2,重い責任
リーダーがやるべきことは、人一倍、周囲に目を配ったり、みんなが気持ちよく動けるような規則を考えたり、お互いがお互いを助け合えるような、雰囲気を作ることです。
そして、チームの調子が上向きの時も悪い時も、とにかく自分の都合は後回しにして、みんなのために尽くすことです。
それだけできているのであれば、もうリーダーの役割としては十分じゃないでしょうか。
3,計画を立てる前の儀式
自分は今なんのために働いているのか。
このチームは今なんのために存在するのか。
まずはその答えを出してみましょう。
それから、力や勢いでもって人を支配すること、王者の風格でもって人の心を感化すること、両方の違いについて考えてみよう。
計画を立てるのはそれからです。
この手順をきんと踏めば、一時しのぎではない、大きな夢につながるような計画がたつはずです。
③志(Vison)
1,人である意味
人は「なんのために生きているのか」で決まるのです。
心に決めた目標の無い人間は、もはや「人間」とは呼びません。
もし思い出せないなら、今すぐ思い出す時間を作るべきです。
2,憧れの人の精神をつなぐ
私は何度もしくじりました。
自分のことを、賢い人間だとはとうてい思えません。
ですがこの世の中を救ってきた偉人たちの精神だけは、なんとか引き継げるんじゃないかと思ってます。
自分を育ててくれたものを守るために、出来ることはそれだけです。
3,日本人である幸せ
空に境界線がないように、貧富とか身分の差とは関係なく、みんなで喜び、みんなで心配し、お互いを思いやって生きる。それが日本人の道なのです。
④知(Wisdom)
1,本の持つ力
どんな本でもいいのです。
本を開いてみれば、その瞬間、人生が変わるかもしれません。
本にはそんな可能性を持った言葉が無数に転がっています。
2,我流でやらない
過去の考え方なんて、どうでもいいのです。
独自の考えで、行けるところまで行きますか。
先人のたどった道筋を参考にしないなんて、どれだけ遠回りをする気なんですか。
⑤友(Fellow)
1,志を合わせる
いくら頭で考えても、何も起こりません。
大きなことを成し遂げるためには、自分と同じ志を持った人に会って、自分の思いを伝えることです。
新しい歴史はいつもそこから動き出しています。
2,認められる順番
よそ者としてどうみられるかは、気にしないで下さい。
自分がやりたいことも、とりあえずは置いておきましょう。
自分が今いる場所で、自分が出来る目の前のことを、まずは精一杯やりましょう。
仲間だと認めてもらうのはそれからです。
⑥死(Spirit)
1,人生は四季を巡る
もうすぐこの世を去るというのに、こんなにおだやかな気持ちでいられるのは、春夏秋冬、四季の移り変わりのことを考えているからです。
省略
農業は一年で一回りですが、人の寿命というのは決まっていません。
その人にふさわしい春夏秋冬みたいなものがある気がするのです。
100歳で死ぬ人は100歳なりの四季が、30歳で死ぬ人には30歳なりの四季があるということ。
30歳が短すぎるというなら、夏のセミと比べて、ご神木は寿命が長すぎるというのと似たようなものじゃかと思います。
私は30歳で四季を終えました。
私の実りが熟れた実なのか、モミガラの実なのかわかりません。
ですがもしあなたたちの中に、私のささやかな志を受け継いでやろうという気概のある方がいたら、これほどうれしいことはありません。
いつか皆で収穫を祝いましょう。
その光景を夢に見ながら、私はもういくことにします。
最後に
士(Leadership)の章の中にこんな言葉があった。
物事を成就させる方法はただひとつ。
それは「覚悟すること」だと思います。
私はこの言葉を聞いて、自分の人生を変えてくれて、生き方の憧れである
“永松茂久”さんに初めて会って、初めて頂いた言葉を思い出した。
2014年9月20日高校3年生(仙台)の秋。
普段九州にいる憧れの永松茂久さんがなんと千葉県で講演会をするということで、私は次の日にテストだったにも関わらず新幹線のチケットを取り、Facebookのメッセンジャーで永松さんに出会ったおかげで人生が変わったことと、ちょっとでいいのでお話しする時間をくださいという内容のメールをし、一人でドキドキしまくりだった。
憧れのひとに会えることと、一人で東京に行くのは初めてだったので迷わないかで、新幹線の中では平常心を装いながら、心臓が飛び出そうだったのを覚えいる。
その時の講演会は“人生に迷ったら知覧に行け”という本についての講演会。永松さんは特攻隊の生き方の精神をつなぐため、色々なお話をしてくれた。今でも印象的だったのは、特攻隊員で言い残った方の言葉で
『あの頃の若者の千分の一、万分の一でいいから、大切な人や、日本という国のことを思って生きてほしい』
この言葉を聞いた瞬間に、全身に何かビビってくるものがあった。
そんな特攻隊の生き方信念をたくさん聞いた講演会は、自分の生き方を考え直すきっかけになり、さらに永松さんの生き方に惚れた。
そんな素敵な講演会後、サイン☆彡私が永松さんから頂いた言葉がこちら。
なんか当時は覚悟の意味なんて分からなかったけれど、9年たった今当時に比べて色んなもの、人、世界に触れてようやく覚悟の意味が分かってきた気がする。
※おまけ
この日サインの私の順番の時にFacebookでメッセンジャーをさせてもらいましたといったら、“あー!宮城の子だよね!サイン会終わるまでちょっと待っててね”といわれ、なんと!!!2人の時間を作って頂けた。
嬉しすぎながら、頭が空っぽになった私がした質問は、
「学生のうちにしたほうがいいことは何ですか?」
「とにかく沢山の本に触れな」
といわれて、そのあとの私は人生で一番本を読むようになった。
この言葉があったおかげで、今回の吉田松陰の「覚悟の決め方」に出会うことが出来た。